自分が決めたことをある程度以上やりきるには
私は、キャリアを何度か大きく変えてきました。
東大工学部産業機械工学科→ コマツ
もともと建設機械が好きだったのもあるが、研究室に3人募集があり、じゃんけんで勝ったのでコマツに入社。負けた人は日立建機へ
コマツ → 社員留学生制度でスタンフォード大学大学院留学
社員留学生制度ができたので、受けなければ損だと
帰国後1年して → マッキンゼーへ転職
マッキンゼーのヘッドハンターから、お昼休みに不在だった上長の席に電話がかかってきた。
たまたま、大前研一さんの本をたくさん読んで興味を持っていたので、即断即決、即実行。
一言でいうと
きわめて無計画でした。ただし、来たチャンスは必ずつかんできたと思います。
海外留学する、経営コンサルタントになるといったビジョンは全くありませんでした。でも、チャンスが来たときにおじけずやってよかったと思います。
正直に言って、計画はありませんでしたが、その時々では全力を尽くしてきています。
私が何で困って、どう乗り切ったか~コマツ時代
困ったこと
集中できなくて、報告書を仕上げられなかった。ひどいものは2年間手元に置いて、そのままないことにしたこともあります。
設計業務にも集中できず、違うことばかりしていた。
どう乗り切ったか
ごまかしごまかしで、何とか乗り切った。
コマツの6年で学んだことは、多分2~3年でできたかも知れないと今は思います。
後悔することは多いが、留学できたことは心の底から感謝しています。
私が何で困って、どう乗り切ったか~留学時
困ったこと
大学時代にアメリカンフットボール命で、ほとんど勉強していなかったため、授業についていくのがせいいっぱい。一番親友だったイラン人と毎晩零時過ぎまで図書館で勉強した。
特に線形代数など、日本の大学で普通に勉強していれば全く問題ないことで苦労した。
どう乗り切ったか
ひたすら勉強に次ぐ勉強。1科目だけA+を取り、その科目の教授に気にいられて、そこで修論を仕上げることができました。
英語は今思うと、恐怖・震撼のレベルです。
私が何で困って、どう乗り切ったか~マッキンゼー時代
困ったこと
経営に関心がなく、MBAもとっていなかったので、最初は大変に苦労しました。
特に資料が全く書けない。チャートが全然描けない。分析がうまくできない、経営者の気持ちがわからない、想像できない。
どう乗り切ったか
もやもやをなくすためにあれこれしているうちに、A4メモを発明。
2×2フレームワークを毎日8個書いて練習しました。
死にものぐるいでやっていたら、何とかなったのです。
韓国のクライアントの要求に徹底的に応えました。
自分で決めたことをある程度以上やりきるには
優先順位をつけろといいますが、実際はなかなかできません。
いつも忙しく、優先順位の高いものばかりなので、追い込まれないとできない、というのが私の正直な気持ちです。これが普通ではないでしょうか?
外圧があるときだけできるので、意識して外圧を使うようにしました。
ex.ワークショップ、セミナー、出版 の日程、締め切り
ex.クライアントへの報告会
仕事は増える一方なので、どんどん加速せざるを得ない状況でした。即断即決、即実行を実践していきました。(そうするしかなかったので)
スピードアップのノウハウはかなり蓄積できたので、『速さは全てを解決する』を書き、10万部突破となりました。
『速さは全てを解決する』で伝えたいこと
すべての仕事は3倍速くできるようになります(マッサージなど時間への対価をいただく仕事、コールセンターなど接客業務を除く)
PDCAをひたすら回し、改善を続け、0.5秒でも短くしていきます。
単語登録、メールをすぐ返信、メール再利用、会議時間削減、情報収集、好循環をしかける、工夫のしかたも工夫する。
自分で決めたことをある程度以上やりきるには、自分は何なら動けるかを見つける必要があります。
私の場合は「外圧」「あらゆる観点での徹底的工夫」「PDCAをひたすら回し続ける」「1分1秒どころか、0.5秒でも短くする」「即断即決、即実行」でした。
工夫のしかたは人それぞれですが、努力すればするほど、結果につながることは間違いありません。
その成功体験をぜひ早めに味わってください。一生続く好循環が始まります。